「MVPに選ばれたと聞いたときは、びっくりしました。自分で大丈夫かなって。」そう笑顔で話すのは、障害者専用住宅THE C SANJOで働く長尾晃二さん。右半身に麻痺がある中で支援業務と施設内の清掃を担当し、ご利用者さまとのコミュニケーションを大切にしながら日々の仕事に向き合っています。雨の日も風の日も、遅刻や欠勤をせずに出勤する。任された仕事に一生懸命取り組む。自分にできることを見つけ、少しずつできることを増やしていく。そんな毎日の積み重ねが周囲にも伝わり、今回全スタッフの中から”一生懸命MVP”に選出されました。今回は、長尾さん自身が大切にしている仕事への想いや、周囲から見た長尾さんの姿、そしてこれからの目標についてお話を伺いました。一生懸命MVPとはビジョナリーの採用コンセプトでもある“一生懸命を笑わない“。この採用コンセプトに基づき、毎月全スタッフの中から”一生懸命MVP”を表彰しています。(過去の記事はこちら📎:https://times.visionary.day/posts/krVhf3pq)「ここ、何の施設なんだろう?」から始まったビジョナリーとの出会い長尾さんがビジョナリーを知ったきっかけは、現在働いている障害者専用住宅THE C SANJOの前を通りかかったことでした。当時は、ここが福祉の事業所なのかも分からなかったそうです。長尾さん『通勤で前を通ることがあって、「ここは何の施設なんだろう?」と以前からずっと気になっていました。』もともと長尾さんは、約10年介護の仕事に携わっていました。以前は高齢者向けのデイサービスで働いていましたが、障害福祉の仕事は初めてでした。それでも「知らない世界に飛び込むことへのワクワクがあった」と話します。思いがけない交通事故を経験した後、自らが右半身麻痺の障害をもつこととなった長尾さん。退院して「また働きたい」と思っていたタイミングで、ビジョナリーの施設である障害者専用住宅THE C SANJOでの障害者雇用の募集を知りました。長尾さん『障害があってもこうして働けることが嬉しかったです。入社して2年たった今でも、出勤する日は毎回楽しみです。』支援と清掃。どちらも「自分にできることを一生懸命」現在、長尾さんが担当しているのは、ご利用者さまの支援と施設内の清掃です。5時間ほどの勤務の中で支援の合間に清掃を行っています。中でも特に力を入れているのが、玄関周りの清掃です。長尾さん『玄関は施設の顔だと思っています。多くのお客様も来られる施設なので、いつでもきれいな状態にしておきたいんです。』THE C SANJOの玄関周りは白を基調としているため、汚れも目立ちやすいそう。そのため、出勤した際には毎回玄関周りを確認し清掃を欠かしません。さらに、水回りでは水滴を残さないことを意識したり、玄関前の草取りにも自主的に取り組んだりと「時間内にできることはできる限りやりたい」と話します。「楽しく話すこと」が、仕事をするうえで大切長尾さんが仕事をするうえで大切にしているのが、ご利用者さまやスタッフとのコミュニケーションです。長尾さん『ご利用者さまやスタッフと話すときは、楽しくお話することが大切だと思っています。』ただ、誰にでも同じように接するのではなく、一人ひとりの様子を見ながら関わり方を変えることも意識しています。ご利用者さまとの会話で特に好きなのが、「食べ物」の話です。長尾さん『ご利用者さまは食べることが好きな方も多いので、好きな食べ物の話を聞くのが楽しいです。笑顔も見られるので、お話していても嬉しいですね。』そんな長尾さんの明るさは、周囲のスタッフにも伝わっています。MVP推薦者の板垣さんも、長尾さんについて「誰に対しても元気よく、笑顔で接することができる」と話してくれました。「長尾さんがいてくれて助かる」その理由今回、長尾さんをMVPに推薦した板垣さんが推薦理由として挙げたのは、長尾さんの仕事に対する誠実さとプロ意識でした。板垣さん『当たり前のことかもしれませんが、雨の日も風の日も、遅刻や欠勤をすることなく出勤する。長尾さんは右半身に麻痺がある中でも公共交通機関を使い、時間をかけて通勤し、日々の仕事を確実に積み重ねています。また、清掃や草むしりなど、誰かに言われなくても「自分にできること」を見つけて取り組む。それをやり続けられることがすごい。長尾さんの仕事に対する一生懸命さが、周囲のスタッフにも伝わっています。』支援の場面でも、自分にできることを積極的に探し、取り組んでいます。分からないことがあれば聞き、自分が分かることは周囲に伝える。そうした姿勢が、チームの中での信頼にもつながっています。最初は「精一杯」だった。でも、少しずつ自信がついてきた長尾さん『最初は何事もやることで精一杯でした。』分からないことは一つずつ聞き、少しずつできることを増やしていく。その積み重ねによって、現在では「もっとできるようになりたい」という気持ちも強くなりました。長尾さん『分からないことは他のスタッフに聞くようにしています。逆に、自分が分かることは伝えるようにしています。みんなで助け合える、聞きやすい環境が大切だと思います。』仕事を続ける中で、以前に比べて身体を動かす機会も増えました。仕事中には杖を使わずに過ごすなど自分なりに身体を動かすことを意識するようになり、少しずつ体力がついてきただけでなく麻痺のある身体も、少しずつ動かせるようになってきたといいます。そして、日々の仕事を通して「自分ももっと鍛えたい」と思うようになったそう。施設には、日々身体を鍛えている「マッチョ介護士」たちもいます。長尾さん『マッチョのみんなにも刺激されて、自分も鍛えたいなって思います(笑)。本当に仕事でも頼れる部分が多いですし、みんな笑顔も素敵だし、すごいなと思います。』一生懸命MVP選出の知らせを聞いて、最初に思ったのは「自分で大丈夫かな」「一生懸命MVP」に選ばれたと聞いたとき、長尾さんは驚いたといいます。長尾さん『びっくりしました。「自分で大丈夫かな」って。でも、今回獲得できたのはスタッフのみなさんのおかげだと思っています。』そして、真っ先に伝えたいと思ったのは家族でした。長尾さんは、休日には子どもと遊んだり、家族との時間を大切にしています。「一生懸命」が、周囲にも広がっていく板垣さんが長尾さんの仕事ぶりを見て感じているのは、単に「仕事をきちんとこなしている」ということだけではありません。長尾さんが一生懸命仕事に向き合う姿が、周囲のスタッフにも良い影響を与えているといいます。板垣さん『長尾さんの一生懸命さを見ていると、自分たちも見習わなければと思うところがあります。』一方で、板垣さん自身も、長尾さんのこれからの成長を考えています。板垣さん『できる仕事だけをお願いし続けるのではなく、少し背伸びをすればできることにも挑戦してもらいたい。そのサポートを僕たちスタッフが行うことでスモールステップでも成長していくことができるんだと長尾さんを通じて僕たちも学ぶことができました。』ただ仕事を任せるだけではなく、必要なときには周囲がフォローする。できることを増やし、「自分は成長している」と感じられる環境をつくる。それは、長尾さんだけではなく、障害のあるスタッフがその人らしく働き続けるためにも大切なことです。「今は、一人で最後までやりきれるようになりたい」これから挑戦したいことを聞くと、長尾さんはこう答えてくれました。長尾さん『今は、きちっと一人で完結できるようになりたいです。最後までやりきりたい。』周囲のスタッフを「みんなすごい」と話しながら、自分自身も一歩ずつ前へ進もうとしています。そして、これからも大切にしたいのは、清掃とコミュニケーション。長尾さん『常に施設をきれいにしながら、ご利用者さまやスタッフとのコミュニケーションも取っていきたいです。』目指しているのは、清潔で気持ちよく働ける職場。そして、ご利用者さまにとっても楽しく過ごせる場所です。長尾さん『他のスタッフにも楽しく働いてもらえるといいですね。そしてご利用者さまにも楽しく過ごしていただける環境をつくっていきたいと思います。』「一生懸命」は、誰かの背中を押すMVP受賞という結果だけを見ると、長尾さんが特別なことをしたように感じるかもしれません。しかし、長尾さんが大切にしているのは、毎日の仕事を一つひとつ丁寧に積み重ねること。施設の玄関をきれいにする。草を取る。ご利用者さまと笑顔で話す。分からないことは聞く。できることは自分から動く。一つひとつは、決して派手なことではありません。それでも、その「当たり前」を一生懸命続ける姿が、周囲の人の心を動かし、チームにも良い影響を与えています。そして、長尾さん自身もまた、働く中で少しずつ「できること」を増やしてきました。障害があるからできないことではなく、どうすればできるのかを一緒に考える。任せられる仕事を増やし、挑戦できる機会をつくり、必要なときにはチームで支える。それは、ビジョナリーが目指す「障害の有無に関わらず、一人ひとりが自分らしく働ける環境」にもつながっています。これからも長尾さんは、笑顔でご利用者さまと話し、施設をきれいにし、できることを一つずつ増やしていく。その姿は、きっと今日も誰かの「自分もやってみよう」という気持ちにつながっていくはずです。次回の一生懸命MVPインタビューもお楽しみに✨