【MVP受賞者インタビュー】「私だけが知っている」から「みんなで支える」へ。障害者シェアハウスTHE C SANJO所属・井之上采さんが育ててきたチームの力

みなさん、こんにちは!
本日は、毎月恒例企画の【一生懸命MVP受賞者インタビュー】をお届けします!!

今回取材したのは、障害者シェアハウスTHE C SANJOオープン時からビジョナリーを知るこの方。
障害者シェアハウスTHE C SANJO所属・さいちゃんこと井之上采(あや)さんです✨

一生懸命MVPとは

ビジョナリーの採用コンセプトでもある「一生懸命を笑わない」。
この考えに基づき、毎月、全スタッフの中から「一生懸命MVP」を表彰しています。

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さまざまな経験を重ねるなかで、井之上さんが大切にするようになったのは、自分一人で仕事を抱えるのではなく、スタッフみんなでご利用者様を理解し、支えられるチームをつくることでした。

その取り組みが評価され、今回、一生懸命MVPを受賞した井之上さん。

受賞の背景には、自身の想いを周囲に伝え続けてきた、一つひとつの積み重ねがありました。

きっかけは1通のDM

井之上さん『私がビジョナリーを知ったきっかけは、社長の知人の方のInstagramでの発信でした。
学生時代に福祉系の学校に通っていた私ですが、当時、将来福祉の仕事に就くことを具体的に考えていたわけではありませんでした。
別の業界で働いており、何か新しいことに挑戦したいと考えていた時期にその方のInstagramの投稿が目に入りました。その流れでビジョナリーのホームページを見てみたんです。
そこには、私がこれまで見たことのないような福祉の会社がありました。写真に映るご利用者様の表情もすごく素敵で。ここで働いてみたいと思い、思い立ったら即行動(笑)
会社のInstagramアカウントへ直接DMを送りました。』

ーーーどのような内容のメッセージを送ったか、覚えていますか?

井之上さん『DMの内容までは覚えていませんが、結構な長文だったと思います(笑)
これまで感じていた福祉への漠然とした想いや、実習を通じて「やりたいことを諦めざるを得ない人が多くいる」ことを目の当たりにした経験などを、想いのままに送ったのだと思います。』

学生時代は福祉系の学校で学び、障害のある方や高齢の方と関わる機会もあった井之上さん。そんな井之上さんの心に響いたのが、ビジョナリーの理念でした。

「なりたい自分」を諦めない世界にする。

井之上さん『これまで見てきた福祉の現場とは違う、新しい可能性を感じました。
DMのメッセージにはすぐに返信があり、当時は丹羽社長と五藤取締役との面談がありました。』

ーーーいきなり社長面談!今ではなかなかできないような貴重な経験ですね(笑)

井之上さん『確かにそうですね(笑)まだその当時は従業員も事務の方含めても数人程度。今となっては貴重な経験です。
その日のうちに、立ち上がって間もない障害者シェアハウス「THE C SANJO」の見学に行きました。
入社後に配属されたのもTHE C SANJOなのでこの建物と私は、ほぼ同期みたいな感じですね(笑)』

ご利用者様のことを、もっとみんなに知ってほしい

入社後、約3年間の実務経験を経て介護福祉士の資格を取得した井之上さん。
その後、サービス提供責任者(以下、サ責)という新しい役割を任されるようになりました。

サ責として、ご利用者様一人ひとりの支援計画を作成し、外部との連絡調整を行いながら、現場での支援にも携わる日々。
覚えることの多さや、現場での支援と事務業務を両立する難しさに直面することもありました。

井之上さん『ビジョナリーに入社して以来、本当の姉のように慕っている愛佳さんが育休に入ることになり、後任を任されたのが、THE C SANJOのサ責になったきっかけです。

愛佳さんのようには自分にはできないと、初めは不安な気持ちを抱えていました。

でも、THE C SANJOのご利用者様のことを入居時から見ている自分が、一番ご利用者様のことを理解している。それなら、自分がやらなければ、という気持ちで引き受けることにしました。』

サ責の仕事には、支援計画書の作成をはじめとする事務業務が多くあります。現場での支援との両立や、周囲に業務を理解してもらうことに苦悩した時期もあったといいます。

ご利用者様に支えられて、ここまで続けてこられた

井之上さん『この8年、介護の仕事を続けていくなかで、大変なことや辞めたいと思うこともたくさんありました。もともと人の役に立ちたいという想いが強く、介護の仕事も「ご利用者様の生活を支える仕事」だと思っていました。

でも、実際に働いてみると、自分自身が「ご利用者様から支えられている」と感じることが多くあります。』

もともと井之上さんは、誰かのために行動し、喜んでもらうことが好きだったといいます。そうした想いから選んだ福祉の仕事。障害のある方々と関わるなかで、ご利用者様の素直さや飾らない姿に触れ、自然と居心地のよさを感じるようになりました。

そして、落ち込んでいるときに井之上さんを支えてくれたのも、ご利用者様でした。

井之上さん『私が少しでもうつむいたり、暗い顔をしていたりすると、表情の変化に気づいて声をかけてくれたり、言葉で伝えることが難しい方が顔をのぞき込んでくれたり。

そんなふうに、いつもそばで見てくれていたご利用者様の存在が、私の支えになっていました。』

「この人たちのために、何かできることはないだろうか」

そう考えることが、もう一度前を向くきっかけになっていったのです。

誰かのために働きたいと思って始めた仕事。振り返ってみると、自分のほうがご利用者様から多くのものをもらっていた。

そんなことに気づかされたといいます。

サ責になって気づいた、現場と事務業務のすれ違い

井之上さんがサ責を任されたころ、サ責の役割はスタッフ全体に十分知られているとはいえず、現場で働くスタッフからは、事務所で何をしているのか分かりづらくその状況に悩んだこともあります。

井之上さん『サ責の業務で必要な計画書は、期限までに作成しなければなりません。ご利用者様のことを考えながら丁寧につくろうとすれば、それだけ時間もかかってしまいます。

それでも、現場に入る場面はおのずと出てくる。

事務作業が思うように進まないこともありました。

現場のスタッフからは「パソコンの前で座ってばかり、何をしているの」という声が上がったこともありました。
私だって、サ責をやってみるまではそう感じたこともあったので仕方がありませんが、何をしているのかを自身の言葉で伝えていくことが大切だと感じました。』

井之上さんは、サ責の仕事について自分からスタッフに伝えるようになりました。

井之上さん『計画書では、ご利用者様の1年間の目標を考えます。それから、ご家族や外部の関係者と連絡を取る。
それらが、ご利用者様のTHE C SANJOでの生活を支えるために必要な仕事であることを伝えていきました。』

自分が何をしているのか、なぜその業務が必要なのか。一つひとつ説明していきました。すると、少しずつ周囲の理解が深まり、状況が変わっていきます。

井之上さんが期限のある書類に取り組んでいるときには、スタッフが現場をフォローしてくれる。反対に、井之上さんも手が空いたときには現場の様子を見に行く。

お互いの仕事を理解することで、自然と協力し合える関係が生まれていきました。

自分の仕事を理解してもらうことは、単に業務を進めやすくするためだけではありません。チームでご利用者様を支えるためにも必要なことだったのです。

「モニタリング」を通じて、スタッフ一人ひとりの理解を深める

井之上さんが次に取り組んだのは、自身がサ責業務として実施している「モニタリング」の内容をスタッフにも体験してもらうという取り組みでした。

モニタリングとは、ご利用者様の生活の様子や目標の達成状況を確認し、現在の支援がその方に合っているかを振り返ることです。モニタリングはサ責が担う業務ですが、日々の支援のなかには、ご利用者様を理解するための大切な気づきがたくさんあります。

井之上さんは、そうした気づきをスタッフにも意識してもらうことが、ご利用者様への理解を深めることにつながると考えました。

井之上さん『スタッフ一人ひとりが、ご利用者様の目標を意識して支援に入ることで、今まで気づけなかったようなことができるようになるきっかけになったり、最近どうかな?と気にかけることで、新たにサポートが必要になるようなことも見つけられるようになりました。

そうした小さな気づきも、ご利用者様を理解するうえで大切な情報です。スタッフにもご利用者様の目標や変化について考える機会を持ってほしいと思い、この取り組みをはじめました。』

そこで井之上さんは、スタッフそれぞれが担当するご利用者様への理解を深め、日々の支援で気づいたことを共有できるよう、働きかけていきました。

すると、スタッフにも大きな変化が見られます。

井之上さん『自分が担当するご利用者様のことを知り、日々の変化に気づき、その方にとって何が必要なのかを考えること。そうした経験を重ねることで、スタッフ自身がご利用者様の生活を「自分ごと」として捉えられるようになっていきました。』

取り組みを続けるなかで、スタッフから「こうした方がいい」などの意見が出たり、ご利用者様の目標や変化について積極的に考えたりする姿も見られるようになりました。

日々の支援で得た気づきが共有されることで、ご利用者様への理解も少しずつ深まっていきく姿が見られたのです。

井之上さんが目指していたのは、自分一人でご利用者様を理解するのではなく、スタッフそれぞれが気づきを持ち寄り、チームで支援を考えられる状態でした。


ご利用者様が見て、ワクワクするような計画書に。二人三脚で目標に向かう


ーーーサ責として、ご利用者様の計画書作成で意識していることはなんでしょうか。

井之上さん『丹羽社長が発信してくださった、計画書の作成についてのお話が心に残っています。
それは、ご利用者様がその計画書を見たときにワクワクするような計画書をつくろう、というものでした。』

その言葉を受け、井之上さんのなかでも、計画書に対する考え方が変わっていきました。

書類を完成させることだけを考えるのではなく、ご利用者様自身が目標を見たときに、楽しみや期待を感じられるものにしたい。

そんな視点を持つことで、計画書は単なる業務上の書類ではなく、ご利用者様と一緒にこれからを考えるためのものになっていきました。

井之上さん『目標達成シートなどを通じて、ご利用者様と一緒に課題に取り組み、立てた目標を達成できたときの喜びは忘れられません。

うまくいかないこともたくさんありますが、私は自身の経験から、諦めずにやり続けることで、達成したときの喜びはさらに大きくなるということを実感しています。』


チームで準備した運営指導

今回、井之上さんをMVPに推薦した板垣さん。評価したのは、運営指導に向けた準備と、そこに至るまでのチームづくりでした。

推薦コメント/板垣さん

板垣さん『運営指導では、事前確認から当日まで、井之上さんが中心となって対応してくれました。大きな問題なく終えられたことはもちろんですが、私が特に評価したいのは、そこに至るまでの取り組みです。

運営指導に向けた書類の確認を責任を持って最後まで取り組んでくれました。
抜け漏れがないかを確認したりとにかく責任感を持って実施していた姿が印象的です。

福祉の仕事は、これまでのやり方をそのまま続ければよいというものではありません。ご利用者様一人ひとりの状態や希望に合わせて、必要な支援を考えていくことが大切です。

井之上さんは、これまでの固定観念にとらわれず、周りのスタッフを巻き込みながらサ責業務に落とし込んでくれています。
THE C SANJOの運営指導を無事に終えられたことだけでなく取り組む姿や、一人ひとりのご利用者様の支援について半年前と比べてチーム全体で考えられるように成長していることも含めて、井之上さんがサ責として周囲に良い影響を与えてくれたと感じ、推薦しました。』

「THE C SANJOだけでなく、サ責チームも活性化させたい」

今後、井之上さんが取り組んでいきたいと考えているのは、THE C SANJOのチームづくりにとどまりません。

井之上さん『ビジョナリーが運営している施設には、サービス管理責任者(サビ管)は多くいますが、サ責はごくわずかです。

サビ管チームでは、以前THE C SANJOで一緒に働いていた木村さんが活躍している姿を見てきました。』

(写真左から:愛佳さん・井之上さん・木村さん・佐藤さん・村上さん)

井之上さん『また、チーム全体が活発に意見を出し合う姿を、うらやましいなと感じていました。
今後は、もっとサ責同士の情報交換や学び合いを活発にし、拠点を越えて支え合える関係をつくっていきたいです。そして、そして、サ責として働きやすい体制づくりや、サ責への理解を深めることにも取り組んでいけたらと思います。』


井之上さん自身も、かつては同じように感じていたからこそ、サ責同士で悩みや工夫を共有できる場が大切だと考えています。

現在ビジョナリーでは、サ責同士のミーティングの場が設けられ、意見交換をする機会も生まれています。

それぞれの拠点で、どのような工夫をしているのか。
どんな課題があり、どうすればよりよい支援につながるのか。

一人で考えているだけでは気づけないことも、仲間と話すことで新しい視点が生まれます。
それぞれの立場から意見を出し合い、ご利用者様への理解を深めていく。
THE C SANJOで取り組んできたことを、ほかの拠点やチームにも還元していきたい。

それが、井之上さんのこれからの目標です。

「やってみたい」を応援してくれる環境があるから

ーーー最後に、井之上さんが感じるビジョナリーの好きなところを教えてください。

井之上さん『挑戦したいことを否定せず、まずは受け止めてくれるところですね。

ビジョナリーでは、「こういうことをやってみたい」と話したときに、頭ごなしに否定されるのではなく、「いいんじゃない」と受け止めてもらえます。

その風通しのよさが、自分の考えを伝えたり、新しい取り組みに挑戦したりする意欲につながっているのだと思います。

実際にモニタリングの取り組みを始めたのも、特別なことをしようと考えたからではありません。

ただ、ご利用者様のことを、もっと多くのスタッフに知ってほしかったんです。

毎日の支援のなかで、ただ同じように支援をするだけではなく、「今日はこんなことができた」「こんな変化があった」と気づく楽しさを感じてほしかった。

そして、その気づきをご利用者様の目標や、よりよい支援につなげていきたかったんです。』

さらに、一緒に頑張る仲間の存在も大きいと話します。

井之上さん『サビ菅として活躍している木村さんとは、THE C SANJOで一緒に働いていたこともあり、今でもよく仕事以外で会うくらい。周りのスタッフが頑張っている姿を見ているからこそ、私も頑張りたいと思える。
そんな風に一緒に頑張りたいと思える仲間が社内にいることは、ビジョナリーの好きなところです。』

(写真左から:井之上さん・木村さん・愛佳さん)

ご利用者様のことを知れば、関わり方が変わる。

関わり方が変われば、今まで気づかなかった成長や、その人らしさが見えてくる。

その小さな発見をスタッフ同士で共有できれば、チーム全体の支援も変わっていくはずです。

一生懸命MVPを受賞した井之上采さん。

その取り組みの根底にあるのは、自分だけが頑張るのではなく、チームみんなでご利用者様のことを考え、支えていきたいという想いでした。

一人の気づきから始まった取り組みが、少しずつチームに広がっていく。

これからも井之上さんは、仲間とともに、ご利用者様が「なりたい自分」を諦めずにいられるよう、支え合えるチームを育てていきます。

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